※プロモーションを含みます
T波
T波はQRS波の後に出現する波形で、心室の再分極を表します。
正常では
・振幅:10mm以下
・幅:0.10~0.25秒

T波の増高(上昇)
T波が通常より高くなった状態です。
基準
・肢誘導:5mm以上
・胸部誘導:10mm以上
T波増高は「虚血初期」や「電解質異常」で重要なサインになります。
T波が増高する疾患・病態
ST上昇系の病態と重なることが多いです。
・高カリウム血症
・異型狭心症
・急性心筋梗塞(超急性期)
・早期再分極
・くも膜下出血
・左脚ブロック
・左室拡大
・WPW症候群
・心室ペーシング
・生理的変化
※急性心膜炎では、T波増高は通常目立ちません。
テント状T波
高カリウム血症でみられます。
左右対称で尖鋭なT波が特徴です。
(振幅は正常~増高のこともあります)

陰性T波
T波が基線より下向きに出現した状態です。
5mm以上の陰性T波は、病的意義が強くなります。
重要なのは「深さ」だけでなく
・対称性(虚血は対称性になりやすい)
・出現誘導
・経時変化
です。

陰性T波になる疾患・病態 初級
たこつぼ心筋症 たこ
陰性T波 くぼみ
くも膜下出血 SAH
左室肥大、右室肥大 Left/Right ventricular hypertrophy (strain)
心筋梗塞、狭心症 Ischemia
肺塞栓症 Pulmonary embolism
+α 若年性T波パターン
ゴロ 陰性T波になる疾患・病態 初級
陰性T波になる疾患の頭の文字を並べて
たこがくぼみでSL(R)IP

陰性T波になる疾患・病態 中級~
肥大型心筋症 肥大
褐色細胞腫 褐色
たこつぼ心筋症 たこ
陰性T波 くぼみ
くも膜下出血(脳血管障害) SAH
左室肥大、右室肥大 Left/Right ventricular hypertrophy (strain)
心筋梗塞、狭心症 Ischemia
肺塞栓症(急性肺性心) Pulmonary embolism
脚ブロック 脚
Brugada型心電図 coved型 コブ
低カリウム血症 てか
ジギタリス中毒 たりーッス
WPW症候群 w
Wellens症候群 w
+α
ARVC 不整脈原性右室心筋症、Juvenile T wave pattern 若年性T波パターン、非特異的ST-T変化、(PVC:PVCはあまり陰性T波とは表現されない)
※aVLの陰性T波は異常の場合があります。(下壁梗塞のミラーの場合があります)
ゴロ 陰性T波になる疾患・病態 中級~
陰性T波になる疾患の頭の文字を並べて
肥大した褐色のたこがくぼみでSL(R)IPして 脚にコブ 「てか、たりーっす」 ww(ワロタ)

noteに心電図ゴロをまとめました。是非、ご覧ください↓

Wellens症候群
不安定狭心症の一種で、胸痛消失後に前胸部誘導でT波異常を認めます。
左前下行枝(LAD)高度狭窄を示唆し、広範前壁心筋梗塞へ進展する可能性があります。
心電図所見:
・V1~V5の陰性T波または二相性T波
・ST上昇や異常Q波は目立たない
・胸痛がない時期に出現することが多い
分類
Ⅰ型:陰性T波
Ⅱ型:二相性T波
※肺塞栓症との鑑別では SⅠQⅢTⅢ なども参考になります。
若年性T波パターン(Juvenile T wave pattern)
若年女性(概ね40歳以下)でみられるV1~V3の軽度陰性T波です。
小児期の名残であり、通常は病的ではありません。
心電図所見:
・浅い陰性T波
・非対称性
・経時的に改善することが多い
※虚血性陰性T波は深く対称性になりやすい点が鑑別ポイントです。
巨大陰性T波
10mm以上の陰性T波です。

巨大陰性T波になる疾患・病態
肥大型心筋症
たこつぼ心筋症
褐色細胞腫
くも膜下出血
心筋梗塞
ゴロ 巨大陰性T波になる疾患
巨大陰部をひたかくし(各疾患の頭の文字をとって)

平坦T波
T波がほぼ消失したように低振幅となる状態です。
原因:
・虚血
・低カリウム血症
・薬剤性変化など
二相性T波
Wellens症候群や正常小児心電図でみられます。
詳細は陰性T波の項目を参照してください。

二峰性T波
二峰性T波には次の2種類があります。
・T波+P波の重なり(頻脈時)
・T波+U波の重なり(低カリウム血症)
皆さん、今日もお付き合いありがとうございました。
ER心電図基本編の選択肢と解答を作り、noteにまとめました。
下記から是非、見にきてくださいね。




コメント