心電図② 12誘導心電図と正常波形

※プロモーションを含みます

12誘導心電図は、心臓の電気活動を異なる方向から記録したもので、同一の電気現象を「複数の視点」で観察する仕組みです。

12誘導心電図での正常波形

12誘導心電図の基本

P波
・ⅠⅡaVF・V2~V6で陽性
・V1では二相性(±)
・aVRで陰性

QRS(肢誘導)
・ⅠⅡaVF:R波優位(R>S)
・aVR:陰性
・aVL:R<Sとなることが多い

QRS(胸部誘導の進行)
・V1・V2:R<S
・V3:R≒S(移行帯)
・V4:R≧S
・V5・V6:R>S

▼ さらに深く理解したい方へ

心電図所見:
1.HR(心拍数)~140までは正常
2.生理的右室肥大
3.V1、V2で高いR波
4.移行帯はV1、V2
5.V1、V2で陰性T波、V3、V4で二相性T波、V5、V6で陽性T波となりやすい
6.電気軸は+120°までは正常(成人でいう右軸偏位)
7.PR時間、QT時間は成人に比べて短い
新生児の正常PR時間 約0.07~0.12秒

心電図をぎゅっと小さくしたイメージ(マス目はそのままで)

健常児の心拍数まとめ
新生児(~生後1ヵ月) HR~140
乳児(~1歳) HR~130
幼児(~就学前) HR~110
学童児 HR~100(成人と同じ)

心電図所見:
1.HR(心拍数)~130までは正常
2.生理的右室肥大
3.V1、V2で高いR波
4.移行帯はV1、V2
5.V1、V2で陰性T波、V3、V4で二相性T波、V5、V6で陽性T波となりやすい
6.電気軸は+110°まで正常。(成人における右軸偏位)
7.PR時間、QT時間は成人に比べて短い。
乳児の正常PR時間 約0.08~0.14秒

心電図をぎゅっと小さくしたイメージ(マス目はそのままで)

心電図所見:
1.HR(心拍数)~110まで正常
2.V1、V2で高いR波(成人の右室肥大に相当する)
3.V1、V2で陰性T波、V3、V4で二相性T波、V5、V6で陽性T波となりやすい
4.電気軸は+100°までは正常
5.V6のS波は深い
6.移動性ペースメーカー、冠静脈洞調律、左房調律もみられる(正常)
7.PR時間、QT時間は成人に比べて短い
幼児の正常PR時間 約0.10~0.15秒

心電図所見:
1.HR(心拍数)~100まで正常、成人と同じ
2.V1、V2で高いR波(成人の右室肥大に相当する)
3.V1、V2で陰性T波、V3、V4で二相性T波、V5、V6で陽性T波となりやすい
4.電気軸は+90°まで正常(成人と同じ)
5.V6のS波は深い
6.移動性ペースメーカー、冠静脈洞調律、左房調律もみられる(正常)
7.PR時間、QT時間は成人に比べ短い
学童児の正常PR時間 約0.10~0.18秒(ほぼ成人と同じ)

正常心電図のバリエーション

正常範囲内でも以下の変化はあり得ます
・ⅢaVL・V1での陰性P波
・若年者・女性におけるV1V2の陰性T波
・頻脈時などの軽度ST変化
→これらは異常ではなく「生理的揺らぎ」です

お疲れ様でした。一息つきましょう。

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